沖ノ鳥島周辺で漁業 経済水域実証と石原都知事(共同通信)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041210-00000257-kyodo-soci「沖ノ鳥島周辺で漁業をする」石原都知事が会見で表明(読売新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041210-00000413-yom-soci<石原都知事>中国調査船出没 「領土守るために漁業やる」(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041210-00000155-mai-soci ……これがこの人一流の政治的パフォーマンスなのか、それとも単に「排他的経済水域」の概念を理解できていないだけなのか、気にかかるところではある。
というのは、沖ノ鳥島附近で操業することが、沖ノ鳥島周辺を排他的経済水域だとする日本側の主張を裏付ける上で、何か積極的な意味があるとは思えないからだ。中国側は(でなくても、沖ノ鳥島周囲の日本側排他的経済水域を否定する立場からは)こう主張すればいいのである。
「あの漁船は公海上で漁業しているのであって、我が国としては何の問題もない」
なお、沖ノ鳥島周囲の排他的経済水域は国連海洋法条約第121条第3項によって認められないが、漁業専管水域は認められる、という解釈も存在する(芹田健太郎『日本の領土』p.225を参照)。もっとも、だとすればこの行為はなおさら意味がなくなってしまう。
しかし「自分たちの領土を侵犯されて失うのか」という発言(共同通信による)は、この問題の本質を理解してのものとはとうてい思えないんですけどね。なぜなら中国側は、最初から「沖ノ鳥島は日本の領土ではない」などとは主張していないんだから。いずれにせよ、これは単なる国内向けの政治的パフォーマンスにしかなりようがない、と思うのだが。
posted by 長谷川@望夢楼 at 00:19|
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