はじめに
第1章 戦後における「皇国史観」をめぐる議論の展開
1.1 今日における「皇国史観」の認識
1.2 敗戦直後における「皇国史観」批判の展開
1.3 1950年代における「皇国史観」についての認識
1.4 1960年検定論争と「皇国史観の復活」キャンペーン
1.5 1980年代の「皇国史観」論
1.6 近年の議論傾向と本書における検討課題
第2章 近代国体論の変容
2.1 「天壌無窮の神勅」と近代国体論の成立
2.2 『大日本編年史』と久米事件
2.3 『国体論史』と大正期の国体論
2.4 天皇機関説事件=国体明徴運動と「教学刷新」
2.5 「皇国」理念の流布
2.6 「八紘一宇」の国策理念化
2.7 小括
第3章 「皇国史観」の提唱と流布
3.1 高等試験改革と国史の必須科目化
3.2 『国史概説』の編纂
3.3 『大東亜史概説』の編纂
3.4 文部省による「皇国史観」の提唱
3.5 文部省の「皇国史観」認識
第4章 『国史概説』の歴史像
4.1 全体の構成と基本的特徴
4.2 『国史概説』の国体論
4.3 「八紘為宇」の理念
4.4 社会経済史的叙述の意義
第5章 『大東亜史概説』の歴史像
5.1 全体の構想
5.2 「大東亜」の範囲
5.3 「大東亜」と日本
5.4 「大東亜史」と「国史」のはざま
5.5 『大東亜史概説』と宮崎市定『アジヤ史概説 正編』
第6章 国史編修事業と国史編修院
6.1 国史編修事業の閣議決定
6.2 国史編修準備委員会における議論
6.3 国史編修調査会
6.4 国史編修院と敗戦後の経過
おわりに――戦後への展望
戦後における文部省の国体論
戦後における国体論の変容
「歴史学の戦争責任」について
昆野伸幸さんの『近代日本の国体論――〈皇国史観〉再考』(ぺりかん社)が出版されたもので、少し焦ってます……まだ現物は見ていないんですけどね。
ラベル:皇国史観