「ナショナル・ヒストリーのつくり方」
日時:11月9日(日)13:00〜
会場:早稲田大学26号館(大隈記念タワー)302教室
東京メトロ東西線早稲田駅 徒歩3分 [地図]
参加費:レジュメ代のみ、実費をいただきます
報告:立石洋子氏
「スターリン政権期のソ連における自国史像の変遷」
長谷川亮一氏
「皇国史観」における「日本」の範囲と「八紘為宇」の理念
――文部省編纂書籍を中心に」
※参考文献
長谷川亮一『「皇国史観」という問題』(白澤社,2008年)
立石洋子「ソ連における「国民史」の創造」(『歴史学研究』845,2008年)
主催:歴史学研究会近代史部会
http://rekiken-kindai.blogspot.com/
……というわけで報告をします。興味ある方はぜひご参加ください。
私の報告は拙著の内容をあまり越えられないものになると思いますが。
>山内明美(一橋大学・院)「近代日本の稲作とナショナリズム」
>゙明玉(早稲田大学・院)「檀君ナショナリズムと大倧教」
これは別の会ですが、面白そうですね。
韓国の昔(20年前?)の教科書では、壇君は実在とされていたようですが、最近のものでは神話とされているようですが。
学校の歴史とは事実と異なってもいいという論者(いわゆるナショナリストに多いようです)がいるようですが、やはり実話と神話は分けるべきでしょう。他国の真似をすればいいわけではないと思います。
なお、稲作とナショナリズムは関係あったのかな?
その業界の者なので・・・。
大いに関係がありますよ。日本人ならコメを食え、だの、日本人は稲作農耕民族だからどうのこうの、だのといった言い方は、今でもいくらでも出てくるではないですか。「お田植え」などの形で天皇とも直結していますし。
実際には、江戸時代以前の日本人の食生活にはかなりの地域差があって、麦や粟などの雑穀が主食である地域も少なくありませんでした。米が常食となるのは近代以降、それも、外国米(サイゴン米、南京米など)や植民地米(朝鮮米・台湾米)が流通するようになってからのことです。つまり、近代日本の米食は植民地に支えられていたのですが、にもかかわらず、日本人の主食は米(それも日本米)である、というイメージが流布したのが近代という時代だったわけですね。
それから、゙さんの報告は、日本の皇室ナショナリズム・国家神道の創出と、その朝鮮への輸出、中国における宗教ナショナリズムである孔教国教化運動などが、20世紀初頭の朝鮮における壇君ナショナリズムの創出に深くかかわっているのではないか、という趣旨のものでした。